「ニュースレター」Vol.27 2009. 9. 17
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「在トリニダード・トバゴ日本国大使館ニュースレター」Vol.27 2009. 9.17
Embassy of Japan in Trinidad and Tobago
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【目次】
●はじめに
●治安情勢
●新型インフルエンザ
●ご案内(在外選挙、大学入試センター試験)
●はじめに
心なしか朝晩の涼しさを感じるこの頃ですが、在留邦人の皆様におかれましてはお変わりなくお過ごしのことと存じます。
雨季も後半に差し掛かりますが、まだまだ水害の発生や新型インフルエンザの流行・拡大、強盗や泥棒の急増など、気にかかることがたくさんあります。折に触れて大使館から情報の提供を続けて参りたいと考えておりますので、ご要望ご意見はご遠慮なくお寄せください。
●治安情勢
◎7/8安全対策連絡協議会の開催結果
遅くなりましたが、7月8日、当館で開催された平成21年第2回安全対策連絡協議会での議題や話題等についてご報告いたします。
「今までは大丈夫だったから」という慢心を捨て、互いに注意を喚起していくことが大事といったご意見が多く出されました。
(1)議題
各地の治安情勢(1~6月)
新型インフルエンザ対策
(2)出席者のご意見など
○ 有事に警察や救急、周囲の人を頼ることを考えてはいけない。未然防止と自衛に徹し、事が起きたときのためにも普段の職場や邦人同士の助け合いが重要であると感じる。(トリニダード・トバゴ在住者)
○ 長年住んでいるが外出の機会が限られているので、実感として治安の悪化は感じない。今後は従来の感覚を改め、基本的な心がけを実践する必要がある。(トリニダード・トバゴ在住者)
○ 中心街の至近にギャングが牛耳る地区があり、最近には銃声が聞こえると言われる時期もあった。従来は危ない場所をきちんと把握し、そこに近付かなければ大丈夫という慢心があったが、これからは経済の落ち込みなどにより、所構わず泥棒や路上強盗などの増加が心配される。(セントルシア在住者)
○ 人気のない砂浜等に銃を持った暴漢が出没するようになり、注目を集めている。暗くなってからの外出は避けるよう同僚にも注意を喚起している。(セントビンセント在住者)
○ 泥棒の被害は身近なところでも頻繁に発生しており、のどかな雰囲気とは対照的である。小さな町ではあるが危険な場所をキチンと把握、共有し注意を喚起しなければならない。道路状態が悪く、横転や転落などの大きな交通事故も目にするので、特に夜間の外出、運転は控える等の配意が必要と感じる。(ドミニカ在住者)
○ 昨年来、殺人や観光客被害の犯罪が取り沙汰されるようになり、ここ1~2年でも治安の悪化を感じる。交通事故も多く目にするようになり、巻き込まれないよう注意が必要。(アンティグア・バーブーダ在住者)
○ 過去に、邦人旅行者が危険な地区の近辺で強盗の被害に遭ったと聞いている。昨年来、銃を使った強盗が横行し、ガソリンスタンドや商店、レストラン等が被害に遭っている。銃の蔓延も大きな問題で、襲われたら、相手は銃を持っているという前提で対応する必要がある。有事に頼れるのは職場や邦人のつながりである。(ガイアナ在住者)
◎最近の犯罪情勢
○トリニダード・トバゴ
ギャングや麻薬などに関わる凶悪事件の多発が続いています。今年に入ってからは強盗や侵入犯罪(空き巣や忍び込みなど)が大幅に増加し、7月末で強盗3,500件(昨年比1.4倍)、侵入犯罪3,000件(同1.2倍)に達しました。これらは首都やその周辺の商業地域、人口密集地のみならず、むしろ郊外の住宅地を多く含む地域での増加・拡散傾向が目立っており、地域によっては昨年比で強盗が2倍以上、侵入犯罪は1.6倍以上という急増の実態があります。
性犯罪は、毎月50~80件の被害申告があり、都市部よりは南部などの地方で多く発生しています。
トバゴ島でも、侵入犯罪の発生は多く、毎月40~50件の被害が報告されています。
○バルバドス
依然として、財物をねらった犯罪の多発傾向が続いており、最近では毎月、強盗が40件前後(4~5件に1件は銃器使用)、侵入犯罪(空き巣や忍び込み)は120~170件発生しています。反対に、置き引きやかっぱらい等の平穏な手口の泥棒は変化がないか、むしろ減少しているものもあり、侵入や破壊、暴行を伴うような手荒で計画的なものへとエスカレートしている傾向がうかがえます。
また、暴行・脅迫、嫌がらせなどの粗暴犯も毎月150件以上報告されており、3月以降は月を追うごとに増加しています。
◎ドミニカ
従来から、住宅などの建物に侵入する犯罪が多いという特徴があり、昨年はそれが前年比で50パーセント近く増えて1,660件余という過去最多を記録しました。これは、他のカリブ海諸国と比べても飛び抜けて高い発生率です。今年は初めのうちは抑止されてきましたが、5月以降は毎月170件前後という昨年にも増すペースが続いています。
従来から、マリファナ(カンナビス)をはじめとする薬物の押収量も周辺諸国に引けを取らない高い水準にありましたが、7月には人身売買事件が発覚し、犯罪組織の暗躍が懸念されます。
交通事故は、毎月120~130件の発生が連続しており、昨年と比較するとほぼ倍増の高水準です。大半が首都及びその周辺で発生しています。
◎セントルシア
路上強盗が多発するようになり、覆面の数人組が銃器を所持するなどして計画的に犯行に及ぶケースが報告されています。中には、犯行後(目的達成後)に発砲したり、白昼に営業中の店舗や事務所、在宅が明らかな邸宅に武装強盗団が押し入るなど、凶悪な事件が散発し、国民の不安も広がっていると言われています。
また、従来から侵入犯罪(空き巣や忍び込みなど)の発生率も高いので、住居の防犯対策も徹底する必要があります。
◎セントビンセント
犯罪の総数は増えており、外国人観光客被害の強盗や貴重品盗難などの被害も散発しています。侵入犯罪(空き巣や忍び込みなど)は毎月120~150件発生し、これは昨年に比べると約1.5倍の増加率です。併せて一般の窃盗事件(車上ねらい、スリ、かっぱらいなど)も最近は月に200件に迫る勢いで多発しています。
◎スリナム
侵入犯罪(空き巣や忍び込み)の増加が著しく、7月には昨年7月の2倍近い785件を記録し、大きな脅威となっています。強盗も毎月100件に迫ることが多く、銃が使われる割合も増えていますが、発生の大半が深夜から早朝の時間帯です。
交通関係では、厳罰化など法規の整備がなされ、法廷に持ち込まれる違反や事故が増えており、取り締まりも厳しさを増していると言われています。
◎各国共通
各国とも、麻薬や違法銃器対策には力を入れており、突然に大規模な掃討作戦が実行されることも増えているようです。裏を返せば、麻薬と銃器の蔓延が相当進行していることの現れと考えられます。統計上も犯罪の機会に銃が使われるケースは増えていますので、有事においては「犯人は銃を持っている」という前提で対応する必要があります。
自動車の増加と不十分な道路環境、飲酒運転や暴走車の横行などを要因として、交通事故は依然として高い発生率を示しており死者が増加傾向にあります。各国とも、厳罰化や取り締まりの充実に努めているようですが、特に深夜や早朝の運転は、出かけることも含めて慎重になる必要があります。
外務省海外安全ホームページ(http:/www.anzen.mofa.go.jp/pamph.html)
●新型インフルエンザ
これまでのところ(15日現在)、トリニダード・トバゴ123、バルバドス71、スリナム66、セントルシア12、ガイアナ14、セントクリストファー・ネービス6、アンティグア・ナーブーダ4、グレナダ3、ドミニカ、セントビンセントともに2名の感染が確認されています。死者はセントクリストファー・ネービスの1名、スリナムの1名が因果関係ありとされています。
学校の新学期が始まり、児童同士の感染、学校や職場での集団感染の懸念などが報じられています。特に抵抗力の弱い高齢者や乳児など、妊婦や既往症のある人の重症化傾向が指摘されていますので、同居の家族などを含めてより一層の予防対策に配意する必要があります。
これまでご案内したとおり、手洗いうがいの習慣づけや健康管理など、日頃の感染防止対策と早めの受診をお願い致します。
○外務省海外安全ホームページ:(http://www.anzen.mofa.go.jp/)
(携帯版):(http://www.anzen.mofa.go.jp/i/)
○厚生労働省ホームページ(新型インフルエンザ対策関連情報)
(http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou04/index.html)
○国立感染症研究所感染症情報センターホームページ
(新型インフルエンザ(ブタ由来インフルエンザH1N1)
(http://idsc.nih.go.jp/disease/swine_influenza/index.html)
○世界保健機関(WHO)ホームページ(新型インフルエンザ関連)
(http://www.who.int/csr/disease/swineflu/en/)(英語)
○CDC(米国疾病予防対策センター)
(http://www.cdc.gov/h1n1flu/)(英語)
○トリニダード・トバゴ政府ホームページ(http://www.ttconnect.gov.tt)(英語)
保健省(http://www.health.gov.tt)(英語)
○CAREC(カリブ疫学センター)ホームページ(http://www.carec.org/)(英語)
○農林水産省ホームページ(新型インフルエンザ関連情報)
(http://www.maff.go.jp/j/zyukyu/anpo/buta.html)
●ご案内(在外選挙、大学入試センター試験)
◎在外選挙
8月には第45回衆議院議員総選挙が行われ、当館でもこれに先だって4日間にわたり投票所を開設しました。来月には参院補欠選挙(神奈川、静岡のみ)、来年には参議院議員選挙が予定されています。日本の選挙権を有する方は、国外からでも投票することができますが、これには事前の登録が必要です。当大使館窓口で登録の申請を受け付けておりますので是非ご利用ください。申請には、国外への転出時に市区町村役場で国外への転居届出がなされていることが前提です。申請から登録証が交付されるまで、通常1~2か月程度はかかりますのでお早めの申請をおすすめします。手続きや投票の方法などについては、当大使館領事班までお問い合わせください。
◎大学入試センター試験
大学入試センター試験の出願期間、試験期日が決まり、海外からも航空速達便等を利用して出願手続きができますのでご案内いたします。
・出願期間:10月1日から10月14日まで
・試験期日:1月16日、17日
・受験案内(出願書類等)請求と問合せ先
153-8501 東京都目黒区駒場2-19-23
独立行政法人大学入試センター事業部事業一課
+81-(0)3-3465-8600
http://www.dnc.ac.jp/
http://www.heart.dnc.ac.jp/
※このメールマガジンについてのご意見やご質問、現地情報などがありましたら大使館領事班までご連絡願います。
※このメールマガジンは、配信希望のご連絡を頂いた在留邦人の皆様に送信しておりますが、当大使館のウェブサイト(http://www.tt.emb-japan.go.jp)にも掲載します。
在トリニダード・トバゴ日本国大使館
Embassy of Japan in Trinidad and Tobago
5 Hayes Street, St.Clair, Port of Spain
Trinidad and Tobago (P.O.Box 1039)
TEL(1-868)628-5991~5993
FAX(1-868)622-0858
e-mail: embassyofjapan@tstt.net.tt
web-site:http://www.tt.emb-japan.go.jp