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「在トリニダード・トバゴ日本国大使館ニュースレター」Vol.31      2010. 9.28
  Embassy of Japan in Trinidad and Tobago              
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【目次】
●はじめに
●治安情勢など
●お知らせ
  ○米国渡航認証(通称ESTA)の有料化について
 ○在外選挙(10月補欠選挙)
○途上国への援助「草の根無償協力」について

●はじめに
雨期も後半にさしかかり、朝晩の涼しさを感じるこの頃ですが、在留邦人の皆様におかれましてはお変わりなくお過ごしのことと存じます。
トリニダード・トバゴでは、女子サッカーワールドカップ(17歳以下)が開催され、日本チームの大活躍に大いに盛り上がりました。
先般お知らせしたデング熱の流行やハリケーンの襲来など、気にかかることはたくさんありますが、折に触れて大使館から情報の提供を続けて参りますので、随時、ご要望やご意見をお寄せください。

●治安情勢など
※概況
各国とも引き続き、強盗や窃盗、住居侵入(空き巣や忍び込み)などが多発しています。特に、身体に危害を加えられやすい危険な手口の泥棒が増えている傾向が見られます。以下、最近の情勢についてご案内いたします。

昨年の水準に比べて全体的に減少傾向にありますが、首都中心部での発砲事件が大幅に増えており、銃の脅威は身近にあると言えます。
強盗は、昨年に比べて全国的に減少傾向にありますが、毎月400件前後発生しています。北部地域(テゥナプナ、セントジョセフ、ラホキタ、アロイカ、アリマなどの幹線道路沿いの住宅商業地域)では唯一増加傾向にあり、毎月100件以上発生しています。
住居侵入は、毎月500件前後発生し、特に、南西部(セントパトリック州など)や中部(シャゴーナス、コウバなど)での多発傾向が目立ちます。性犯罪は、南部や東部などの人口閑散地域での発生が大半を占めていましたが、西部(マラバル、セントジェームスからディエゴマーチン、カレナージまでの地域)や北部等の人口集中地での発生が目立ち始めています。
◎バルバドス
昨年末頃から身近な犯罪(空き巣や忍び込みなど建物への侵入、強盗、ひったくりなど)の増加傾向が見られるようになり、最近ではより著しくなっています。特に、建物への侵入は、事務所や店舗などの被害は減っている一方で、一般住宅への侵入が昨年よりも20パーセント近い増加率を示し、8月末までで1,000件を超えています。また、携帯品などを盗む手口(ひったくり、スリ、置き引きなど)が昨年よりも60パーセントも増え、暴行を加えて強奪する強盗も毎月50件以上発生しています。銃などで武装して人のいる建物に押し入る「押し込み強盗」も毎月5件前後発生しています。観光客が被害に遭うケースも過去最多を記録しており、ホテルの客室荒らしや車上荒らし被害などは減っている一方で、路上強盗やひったくり、ビーチ等での置き引きが大幅な増加を見せています。
無人の所からこっそり盗む形態から、力ずくで奪い取る強盗に移行しやすい犯行に変化してきており、より危険な傾向が強まっていると言えます。貴著品などの持ち歩きには十分注意する必要があります。
◎ドミニカ
一般住宅への侵入に関しては、毎月100件前後の発生に落ち着いており、昨年や一昨年よりは大幅な抑止が図られているようです。ただし、当地で発生する犯罪の大多数を占めていることに変わりはなく、住居の防犯対策には十分留意する必要があります。
警察をはじめとする治安機関は、マリファナ(カンナビス)などの薬物や違法銃器、不法入国など取締りを一層強化しており、小さな島国ですが毎月50人前後も逮捕され、大量の麻薬などが押収されています。交通事故は毎月100件近く発生しています。
◎セントルシア                                                                              
依然として、ギャングの抗争事件や怨恨などによる銃撃事件が散発し、刑務所への襲撃や脱獄、現職警察官による破廉恥事件など、社会を不安にするような事件が発生しています。また、白昼の路上銃撃強盗(貴重品被害、重傷)や、武装強盗団がホテルのパーティー会場に押し込み、出席者から貴重品を奪うなどの大胆な事件も起きています。
銃の脅威は身近にあると言え、従来から空き巣や忍び込み、押し込みなどの発生率が高いので、住居の防犯対策や貴重品の持ち歩きなどには十分に注意する必要があります。
◎セントビンセント
3月頃から再び一般住宅への侵入事件が急増し始め、毎月150件前後の発生が続いています。強盗の件数及び犯罪に銃器が使われるケースが減少しているようですが、住居侵入や一般窃盗(置き引き、ひったくり、車上荒らしなど)の多発傾向には十分留意し、住居の防犯対策や貴重品の管理などには十分注意する必要があります。
警察を始めとする治安当局では、麻薬や違法銃器の取締りを強化しており、毎月何十人も逮捕され、大量の麻薬や銃器が押収されています。交通事故は月に100件近く発生することもあります。
◎スリナム
住居侵入の多発傾向は一旦落ち着いていましたが、最近は再びひと月に600件以上発生することもあり、注意が必要です。
強盗は、毎月50~80件発生し、銃器が使われるケースが20件以上発生することもあります。特に首都では小型バイクが普及していますが、街頭などで、バイクに乗って歩行者などのかばんなどをひったくる事件が横行しています。
交通事故は毎月1,600件以上発生し、死亡事故も多発しています。特に夜間は飲酒運転や暴走車両が横行し大きな事故が起きています。
◎各国共通
各国とも、路上強盗やひったくり、空き巣、忍び込みなどがより身近な脅威となっています。犯人にとって目的の達成が容易でなくなると、周到に計画してだましたり、直接人に攻撃を仕掛けるような傾向が出てきます。平素から用心を怠らないという気持ちが重要です。
万一被害に遭って犯人とはち合わせになったら、身の安全を第一に、とにかく抵抗しない、かばんなどの持ち物があれば躊躇しないで差し出す、現金はどの程度持っておくべきかなど、相手を刺激しない方法を普段からイメージしておくことも重要かもしれません。
外務省海外安全ホームページ(http:/www.anzen.mofa.go.jp/pamph.html)

●ご案内
○米国渡航認証(通称ESTA)の有料化について
2009年1月に導入された米国の電子渡航認証システム(通称ESTA)が9月8日から有料となりました。ESTA(エスタ)は、日本国籍者に関しては、米国にビザなしで短期渡航(乗り換えも含む)する方が対象となります。支払いは、オンラインでの申請時に14USドルをカードで決済します。有料となる以前にすでに認証されている方は、「一度認証されると2年間有効なので期限内である限り今回改めて申請する必要はない」としています。パスポートを更新した場合などは有効期限内であっても改めてESTAへの申請が必要です。詳しくは以下のサイトをご覧ください。
日本外務省からのご案内(http://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/passport/us_esta.html
エスタへの申請(http://esta.cbp.dhs.gov.)

○在外選挙(10月補欠選挙)
衆議院北海道第5区(小選挙区)にかかる補欠選挙の実施が決定し、日本国内では、10月24日に実施され、一部の日本大使館等でも10月13日に在外選挙投票所が開設されます。ただし、在トリニダード・トバゴ大使館では投票所を開設しませんのでご注意願います。投票できるのは、北海道第5区の市区町村(札幌市厚別区、江別市、千歳市、恵庭市、北広島市、石狩市、旧厚田村、旧浜益村、当別町、新篠津村)の選挙管理委員会名が記載されている在外選挙人証をお持ちの方です。

○途上国への援助「草の根無償協力」について
「草の根・人間の安全保障無償資金協力」は、開発途上国の多様なニーズに応えるために導入された日本政府の制度で、現地の非営利団体(ボランティア団体など)や自治体、教育、医療、福祉機関などが実施する小規模な事業に大使館が中心となって資金協力を行うものです。トリニダード・トバゴでは、制度導入以降、13の事業に協力してきました。
年間に採用できる数は多くはありませんが、当地の方から具体的な要望を受けたことのある方や「何かしてあげられないか」という思い、または、このような地元団体の活動などにお心当たりのある方は、当館の経済協力班までお知らせください。詳しくは、下記のサイトをご覧ください。なお、現在のところ、機材や特殊自動車(救急車など)などのニーズに対する資金提供に重点を置いています。
※これまでの協力実績


平成13年度

聾唖学校の美容分野に於ける
職業訓練・研修センター拡張計画

施設
機材

カスケード友の会

平成13年度

幼児教育施設への通学及び
緊急時対応用車両供与計画

機材

サーヴォル

平成13年度

ベルモント地区に於ける青少年識字教育計画

機材

トリニダード・トバゴ成人識字教育研究会(アルタ)

平成13年度

地方に於ける貧困削減及び
持続可能な生活確保に向けた
IT及びネットワーク技術開発計画

機材

カリブ統合的農村開発ネットワーク

平成14年度

地域保健普及計画

機材

セブンス・デイ・アドヴェンティスト地域病院

平成14年度

アミカ・ハウス交通手段確保計画

機材

エターナル・ライト・コミュニティ
(アミカ・ハウス)

平成15年度

学習設備向上計画

施設
機材

コットンツリー財団

平成15年度

マトゥラ女性職業訓練・児童図書施設改善計画

機材

トリニダード・トバゴカリブフェミニスト研究・行動機構(CAFRA)

平成15年度

貧困層のための職業訓練セミナー計画

ソフト

ファミリーズ・イン・アクション

平成16年度

貧困地区出身生徒のための
中高等学校学習環境改善計画

機材

オスン・アビアダマ学校

平成16年度

トリニダード・ヒンズー学園
職業訓練施設向上計画

施設
機材

トリニダード・ヒンズー学園

平成16年度

ラベンティル多目的施設内診療所に対する
診療器具供与計画

機材

ラベンティル・セブンスデイアドベンティスト教会

平成17年度

地域住民に対する研修センター建設計画

施設

マトゥラ自然保護探索協会

 草の根・人間の安全保障無償資金協力とは(外務省ホームページ):
(http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/shimin/oda_ngo/kaigai/human_ah/index.html)
草の根・人間の安全保障無償資金協力の目的と手続き:(日本語版、外務省ホームページ):
(http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/shimin/oda_ngo/kaigai/human_ah/pdfs/j-1.pdf)
草の根・人間の安全保障無償資金協力の目的と手続き:(英語版、当館ホームページ):
(http://www.tt.emb-japan.go.jp/Grass%20roots/GGP_english.pdf)
草の根・人間の安全保障無償資金協力申請書(英語、当館ホームページ)
(http://www.tt.emb-japan.go.jp/Grass%20roots/grass-roots-application.doc)

※このニュースレターに関するご意見やご質問、現地情報などがありましたら大使館領事班までご連絡願います。
※このニュースレターは、配信希望のご連絡を頂いた在留邦人の皆様に送信しておりますが、当大使館のウェブサイト(http://www.tt.emb-japan.go.jp)にも掲載しております。

 在トリニダード・トバゴ日本国大使館


Embassy of Japan in Trinidad and Tobago
5 Hayes Street, St.Clair, Port of Spain
Trinidad and Tobago (P.O.Box 1039)
TEL(1-868)628-5991~5993
FAX(1-868)622-0858
e-mail: embassyofjapan@tstt.net.tt
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